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池内淳子

P13_ikeuchi両国は、日本の良さが
奇跡的に残っている町ですね。

気っ風がよくって上品で、清々しくって色っぽい。女優という言葉が本当によく似合う池内さんの、魅力の秘密の一端は、実は両国にあったのです。

両国三丁目、吉良邸跡のお近くに住んでいらっしゃったんですね。
「ええ。あの工藤写真館さんのすぐそばでした。工藤さんご夫婦には本当にお世話になって。今も毎場所お相撲の番付を送ってくださるんですよ。なのにご無沙汰をしていて、申し訳なくて」両国の思い出って、何かありますか。
「それがね、何しろ高校もお勤めも両国の外へ通っていましたし、この世界に入ってからは忙しくなってしまいましたから、両国で何かをしたっていう記憶はほとんどないんです。ただ、お茶は今も中村園さんのものですし、お菓子の大川屋さんにも家族の者はしょっちゅう行ってました。そうそう、引っ越した当初はちゃんこがめずらしいと言って、妹たちが近くの相撲部屋にのぞきに行ってました。それから、本場所の前になるとふれ太鼓の音が町に響いて。それだけは、今も耳に残っています」

『ひらり』では相撲部屋のおかみさん役でしたが。
「お恥ずかしいことに、私、あの役をいただくまでお相撲を生で見たことがなかったんですよ。ドラマのオープニングが牛嶋神社のお祭りの風景でしたっけ?
お祭りは好きで、両国でもわくわくしながらお神輿を見ていましたけど、あんなに大きなお祭りだとは知りませんでした」
池内さんにとって両国って、どんな町なのでしょうか。
「今は世田谷に戻っていますが、ここは『隣は何をする人ぞ』です。でも両国は、近所の人の声がいつも聞こえてくるような、気取りのない、人情のある町でした。それと、グズがいない。
男も女も、シャキっとしていて気持ちがいい。町もきれいにしていらっしゃるし、日本の良さがきちんと残っている町ですよね」山の手の上品さと下町の温かさが、池内さんの魅力の源泉なのですね。
「それはどうでしょう(笑)。最近はすっかりご無沙汰してますから、今度同窓会があったら、おいしいちゃんこでもいただこうかしら(
笑)」


〈プロフィール〉
父が日本橋、母が本所、本人は世田谷に生まれたという江戸っ子。高校生から芸能界にデビューしてしばらくまでのおよそ10 年間を、両国三丁目で過ごす。ちなみにデビュー作は昭和30 年の映画「皇太子の花嫁」。両国を舞台にした連続テレビ小説「ひらり」では相撲部屋のおかみさん役を好演した。


2004年11月09日 午前09:37 |by PRESSMAN

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